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犬・猫の膀胱炎|八潮市・草加市で頻尿・血尿・排尿トラブルにお困りの飼い主様へ

こんにちは。八潮市・草加市・三郷市のペットクリニッククローバー、院長の藤井和恵です。
「トイレに何度も行く」「血尿?」「おしっこがいつもよりも赤く感じる」「出したそうで出ない」——いつもと違うとかんじている飼い主様は多いと思います。

膀胱炎は犬と猫で原因や対処の考え方が異なるのがポイント。この記事では、犬=細菌性が多い/猫=ストレス関連(特発性膀胱炎)が多いという違いを軸に、受診の目安・検査・治療・予防を分かりやすくご紹介します。


1|膀胱炎ってどんな病気?

膀胱の粘膜に炎症が起き、頻尿・血尿・排尿痛などを引き起こす病気です。(症状が犬も猫も変わらないことが多いです。)

  • :上行性の細菌感染が多い。特にメス犬に多く、結石や*内分泌疾患(糖尿病・クッシング等)*が関与することも。

  • :細菌感染は少なく、*特発性膀胱炎(FIC)*が多数。ストレス・環境要因・水分不足が強く関与。
      オス猫は尿道閉塞のリスクがあるため要注意。


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2|こんな症状は膀胱炎のサイン

  • 何度もトイレに行く(頻尿)・/少量ずつしか出ない

  • 血尿(ピンク〜赤)/濁り・強いにおい

  • 排尿時に鳴く・いきむ・痛そう

  • トイレ姿勢を何度も取る/トイレ以外でしてしまう

  • 陰部をしきりに舐める

緊急受診(特にオス猫)

・何度もトイレに行くのにまったく出ない/数滴だけ
落ち着かない・鳴く・嘔吐・ぐったり
尿道閉塞の可能性。数時間で命に関わることがあります。様子を見ずに早めにご連絡下さい。


3|原因のちがい(犬と猫)

犬に多い原因

  • 細菌感染(尿道から侵入)

  • 膀胱/尿道結石(ストルバイト・シュウ酸カルシウム等)

  • 腫瘍前立腺疾患(オス)、内分泌疾患

  • 水分不足(冬場はとくにリスク↑)

猫に多い原因

  • 特発性膀胱炎(FIC):ストレス・環境・水分・体質

  • 結石(ストルバイト・シュウ酸カルシウム等)/少数は細菌感染
    腫瘍も可能性あり

  • 肥満・運動不足・トイレストレス(トイレ数・清潔さ・砂の種類)
     


4|受診の目安(犬・猫共通)

  • 血尿が出る

  • 頻繁にトイレに行くのに出にくい/排尿時に痛がる

  • 色やにおいがいつもと違う

  • 2日以上続く/繰り返す

  • オス猫で出ない即受診


5|クローバーの検査と診断

  • 尿検査:比重、pH、沈渣(赤血球・白血球・結晶・細菌)

  • 尿培養&薬剤感受性犬の細菌性再発例で実施し、抗菌薬は必要な時だけ適切に

  • 超音波検査(エコー)/X線:結石・腫瘍・壁肥厚の評価

  • 血液検査:腎機能、炎症、内分泌疾患の併発確認

  • 生活・ストレス評価(猫):環境・トイレ・飲水・同居動物との関係など

    状況により検査項目を選択します。


6|治療の考え方(犬と猫のちがいを活かす)

犬(細菌性が多い)

  • 抗菌薬培養・感受性に基づき選択/必要最小限の期間

  • 結石

    • ストルバイト=療法食+(細菌性なら)適切な抗菌薬で溶解を目指す

    • シュウ酸カルシウム溶けないため外科や低侵襲摘出+再発予防管理

  • 痛み・炎症:鎮痛・膀胱鎮痙を症例に応じて

  • 基礎疾患のコントロール(糖尿病など)

猫(FICが多い)

  • 痛みのコントロール:鎮痛・鎮痙

  • 水分アップ:ウェット主体、複数の水飲み場、自動給水器、ぬるま湯の工夫

  • ストレスケア(MEMO:多面的環境調整)

    • トイレ:頭数+1個、静かな場所、毎日清掃、砂は好みに合わせる

    • 隠れ場所・上下運動・遊びの時間を確保

    • 食事は、だらだら食べをすると尿のPhがアルカリ性に傾いたままになり結石ができやすくなる場合があるので獣医師と要相談。
      早食いを回避

    • フェロモン製品の利用など(リラックス効果を期待)

  • 結石:種類に応じた療法食、再発予防プラン

  • 抗菌薬は原則不要(細菌感染が証明された場合のみ)


7|ご自宅でできる対処とケア

  • 飲水量UP:ぬるめの水/ボーンブロスの“薄い澄まし”を少量(塩・香味野菜なし)で嗜好性UP

  • トイレ環境の最適化(猫):トイレの数・清潔・静けさ・砂の種類・トイレの場所

  • トイレ我慢をさせない(犬):散歩回数の見直し、寒い季節は屋内トイレの再練習

  • 処方薬・療法食指示通りに。良くなっても自己中断しない

  • 人の薬は絶対NG/サプリは担当獣医に相談して適応確認

    ※ボーンブロスの作り方は次回のブログで紹介します!!



8|予防のポイント

  • こまめな水分補給:季節を問わず

  • 適正体重・運動:肥満はリスクに

  • 定期尿検査:年1〜2回、既往のある子は季節の変わり目

  • 結石体質は療法食の継続と再発モニター

  • トイレは清潔・静か・使いやすく(猫)


9|まとめ|“ちがい”を知れば、最短で楽になります

  • 犬は細菌性が多い培養にもとづく治療+結石・基礎疾患の管理

  • 猫は特発性が多い痛みのケア+水分&ストレス環境の調整(MEMO)

  • 血尿・排尿困難・オス猫で出ない緊急
    八潮市・草加市で「頻尿・血尿・出にくい」が気になったら、どうぞ早めにご相談ください。
    検査→原因に合った治療→再発予防まで、クローバーがやさしく伴走します

    気になることがありましたら、ご相談ください。


     


犬にしこりができたら?―考えられる原因と受診の目安|八潮市のペットクリニッククローバー

こんにちは。八潮市のペットクリニッククローバー、院長の藤井和恵です。
「体を撫でていたら、コリっとしたふくらみが…」「今までなかったように思うけどプクッとしたものが手にあたる」「シミのような色の変化も出てきた…」——そんなご相談をよくいただきます。
犬の“しこり”は良性から治療を急ぐべきものまで幅広く、見た目だけでは判別がむずかしいのが特徴です。この記事では、西洋医学の観点に*中医学の視点(瘀血・痰湿)*も重ねて、受診のタイミングと家庭での観察ポイントをわかりやすくまとめました。


1|「しこり」ってどんなもの?(まず観察)

  • 大きさ:ゴマ粒や米粒大〜ピンポン玉大など色々です

  • 触感:やわらかい/硬い、動く(皮下で滑る)/動かない(皮膚に癒着)

  • 表面:つるつる/でこぼこ、赤み・かさぶたの有無

  • 痛み:触ると気にする・舐めている、

  • :脱毛・色の変化(シミのような色素沈着

痛がらない小さなしこりでも、放置せず記録しましょう。写真に定規コインを一緒に写すと、後から比較できます。


2|考えられる原因(代表例)

  1. 脂肪腫(良性):やわらかく、指で押すとゆっくり戻る感じ。脇腹・胸部・太ももに多め。

  2. 炎症・膿瘍:傷や異物がきっかけ。赤い・熱い・痛い、短期間で変化。

  3. 乳腺のしこり:避妊していないメスで注意。良性・悪性が混在し、早期発見が重要

  4. 肥満細胞腫・軟部組織肉腫など(悪性)大きくなるスピードが速い/形がいびつ/色や表面が変化

  5. ワクチン・注射後の反応:小さな腫れが数日〜1週間で自然軽快することも。長引く・大きくなるなら受診。


3|ここは受診のサイン(迷ったら相談を)

  • 急に大きくなる/2週間以上サイズが変わらない

  • 硬くて動かない、皮膚や深部と癒着している

  • 赤い・出血・ただれ・潰瘍化がある

  • 触ると痛がる・舐め続ける

  • 乳腺に沿って触れるしこり(特に未避妊メス)

  • 再発を繰り返す、同時に体重減少・元気食欲低下がある


4|クローバーの診断ステップ(見て決めず、検査で決める)

  1. 触診・視診:部位・大きさ・可動性・皮膚変化を確認

  2. 細胞診(FNA):細い針で細胞を採り、がん細胞や炎症細胞の有無を確認

  3. 病理検査(生検):必要に応じて一部を採取し、確定診断と悪性度を評価

  4. 画像検査:レントゲン・エコーで広がりや転移のチェック

  5. 治療計画:良性は経過観察や摘出、炎症は処置と外用、悪性が疑わしければ切除・追加治療を検討

注意:自己判断で押す・潰す・刺すのは厳禁。炎症悪化や細胞の播種(まき散らし)につながることがあります。


5|中医学の視点:しこりと「瘀血」「痰湿」、そして“シミ”

中医学では、しこり(腫塊)「瘀血(おけつ)」=血の流れの滞りや、「痰湿(たんしつ)」=代謝産物・水の停滞が関与して固まりやすくなると考えます。

  • 瘀血サイン色素沈着(シミ)、暗赤色、触ると痛む/夜間に増悪する痛み

  • 痰湿サイン:やわらかめ・重だるさ・湿っぽい環境で悪化、肥満傾向

  • ケアの方向:めぐり(温める・動かす)、湿をさばく(体重・食事・運動の見直し)。
    ※漢方・温熱などは獣医の管理下で安全に。西洋医学的な検査と併走するのがクローバー流です。

*シミ(色の変化)*が増えるケースでも、瘀血のサインとして体のめぐりを整えるケアを併用すると、再発予防の土台づくりに役立つことがあります。


6|治療の考え方(症例に合わせた“ちょうど良い”選択)

  • 良性腫瘍:部位・大きさ・生活の質を考え、経過観察または計画的な摘出(良性であっても出来ている位置によっては 
    生活の質を下げてしまう物もあります。飼い主様と相談の上摘出する場合もあります。)

  • 炎症・膿瘍:切開排膿・洗浄・外用ケアが中心。安易な全身抗菌薬は乱用せず、必要な場合は原因・期間を明確に

  • 悪性腫瘍外科的切除(適切なマージン)、必要に応じて追加治療

  • 生活ケア体重管理・舐め壊し防止・摩擦の少ないハーネス抗炎症を意識した食事(脂質や炭水化物、添加物の見直し)

  • 統合ケア:めぐり・代謝を意識した中医学的ケアを、西洋医学の治療と両輪


7|おうちでできる観察と記録(“しこりノート”を作る)

  • いつから?:発見日を記録

  • どこに?:体の地図(左右・前後)に印をつける

  • どのくらい?:直径mmで測定(コイン比較OK)

  • どう変わる?:2週間ごとに写真を撮る

  • シミも一緒に色・範囲の変化をメモ(瘀血の手がかり)


8|予防と早期発見のコツ

  • *月1回の“全身なでなでチェック”*を習慣化

  • シャンプー・ブラッシング時は脇・内股・乳腺・尾根元を丁寧に

  • 体重管理・適度な運動で“痰湿”をためにくく

  • 未避妊メスは乳腺腫瘍のリスクと避妊のタイミングを獣医と相談

  • 高齢犬は定期健診でしこりスクリーニング


9|まとめ:迷ったら「検査で確かめる」がいちばんの近道

  • 見た目で決めず、検査で判断(細胞診(針でしこり細胞をほんの少し取る)→必要時に生検)

  • 受診サイン:急に大きい/2週間変わらない/硬く動かない/赤い・出血・潰瘍/乳腺沿い

  • 中医学の視点:しこりは瘀血・痰湿のサイン。シミの変化も一緒に観察

  • 統合ケア:治療+体質・生活を整えて再発を減らす

八潮市・草加市・三郷市で*「しこりを見つけた」「シミも増えてきた」*と感じたら、どうぞ気軽にご相談ください。
“はやく確かめて、安心する”ことが、いちばんの治療につながります

当院では難しい症例やリスクのある子の場合は、連携している2次病院さんへのご紹介も行っております
一緒に伴奏していきます
お気軽にご相談ください


愛犬とドックスポーツでリフレッシュ②

こんにちは!埼玉県八潮市/草加/三郷エリアの動物病院、ペットクリニッククローバーの松永です!



まだまだ暑さが厳しい日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
そろそろ夏の暑さも和らいでくるのではないでしょうかcoldsweats01
今回は、前回に引き続きワンちゃんと一緒に楽しく出来るドックスポーツの1つ『アジリティー』についてご紹介したいと思いますhappy02


『アジリティー』知っていますか?
アジリティーとは犬と人が息を合わせて数々の障害物を颯爽と走り抜けていくドッグスポーツですnote
アジリティーの始まりは1978年にイギリスで行われたドッグショーでのデモンストレーションだったそうです。それから1990年頃に日本でも行われるようになりました。今では欧米を中心に世界各地で競技会が行われるほどとなりました。
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『アジリティー』出来る犬種は決まっている?
そんなことはありません!
どんなわんちゃんでもできるスポーツです。その中でも特に競技犬数が多いボーダーコリーや、シェルティーは向いている犬種と言えると言えるでしょう。また、競技会では大差が出ないように犬の大きさ、速さ、障害数などで部門を分けて審査をしているので、基本的にどんなわんちゃんでも参加する事が来ます!


『アジリティー』どんな障害物があるの?
アジリティーの障害物にはたくさんの種類がありますnotes
ハードルトンネル坂道シーソーなどあらゆる障害物を組み合わせて1つのコースをつくり、飼い主さんと一緒に走り抜けます
いかに早くゴールまで犬を導いてあげることができるかが勝負のカギにもなります!
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こうしてみると少し難しく感じる方もいらっしゃると思いますが、ワンちゃんの能力を最大限に生かせるスポーツであり、信頼関係をさらに強くしてくれるのではないでしょうか!
ワンちゃんと一緒に体を動かしてみませんか?dog


ブラッシングしてますか?


こんにちは!

埼玉県八潮市/草加市/三郷市エリアの動物病院
ペットクリニッククローバーの石田です。

9月に入り暑さが落ち着いてもいいはずですが、
まだまだ暑い日が続きますねsweat01

これから涼しくなるとわんちゃんねこちゃんは冬に向けて
換毛期に入ります。
毎年春と秋が換毛期と呼ばれる時期です。
皆さんはお家でブラッシングをしてあげていますか?

今回はブラッシングにはどんな効果があるかご紹介します!

ブラッシングには『毛並みを整える』以外に沢山の効果があります。

抜け毛・毛玉の防止
 長毛、短毛に関わらず毛玉は放っておくと皮膚が引っ張られ
痛みや炎症の原因になります。

皮膚の健康維持
 毛の根本まで空気が通るようになり、皮膚が蒸れにくくなります。
皮膚の血行もよくなり、新陳代謝や毛の健康にも繋がります。

皮膚の異常の早期発見
 ノミ・マダニ、しこり、傷、赤みなどに気づきやすくなります。

換毛期のサポート
 抜け毛を取り除かないと猫ちゃんは毛を飲み込み過ぎてしまい
毛球症や皮膚トラブルの原因に。

コミュニケーション
 飼い主さんとのスキンシップの時間になります。
慣れてくると『気持ちいい』と感じる子が多いです。

特に毛玉は出来てしまうと皮膚同士が引っ張られ、皮膚がめくれあがって
しまう事があります。
最悪の場合、麻酔をかけて縫合が必要な場合もあります。

慣れるまで嫌がる子もいるとは思いますが、ブラッシングも
大切なお世話です♪

是非習慣の1つにしてみて下さい(^^)/

★院猫のウーロンちゃんは気持ちよさそうにしてくれます!


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犬の歯周病|口臭・歯石・歯茎の腫れ・ぐらつきにお困りの方へ

— 歯周病は口だけの病気じゃない。全身と「腸」にもつながるから、今日からケアを。

こんにちは。八潮市のペットクリニッククローバー、院長の藤井和恵です。
「口が臭う」「茶色い歯石が気になる」「硬いものを嫌がる」——その背景にあるのは、犬の歯周病かもしれません。
2歳以上、早ければ2ヶ月齢からの約8割がかかると言われ、放置すると歯を支える骨が溶けるだけでなく、認知機能障害・心臓不全・腎臓病など全身の負担、疾患、さらには腸内細菌バランス皮膚状態にまで影響が及ぶことがあります。

クローバーでは、歯と全身、そして腸活までを一体で考える“口腔—全身—腸”ケアを大切にしています。


1|犬のも歯周病ってあるんですか?

はい。歯周病はとても多いです。
歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に歯垢(細菌の膜)がたまり、唾液中のカルシウムが新着し、石灰化して歯石になると、歯肉に炎症(歯肉炎)が起き、進行すると歯を支える骨(歯槽骨)まで壊れる(歯周炎)病気です。
小型犬・短頭種(チワワ、トイプードル、シーズーなど)は歯並びや口腔容積の関係でリスクが高めです。


2|こんな症状はサイン

  • 口臭が強い/生臭い

  • 歯ぐきが赤い・腫れている・出血する

  • 歯のぐらつき・欠け

  • よだれが増える、口を触られるのを嫌がる

  • 食べ方が変わる/片側だけ噛む/硬いものを避ける

受診の目安:口臭の急激な悪化、頬やあごの腫れ、ぐったり、食欲低下は早めにご相談ください。


3|口だけじゃない。歯周病が全身・腸・皮膚へ及ぼす影響

  • 全身炎症の火種:歯周組織の炎症性物質が血流へ。心臓・腎臓・糖尿病など慢性疾患の悪化要因になることがあります。

  • 腸内細菌バランス(腸活):口腔内細菌は飲み込まれて腸へ届きます。歯周トラブルが続くと腸内フローラの乱れにつながり、消化・免疫・皮膚の調子にも影響。

  • 皮膚への波及:慢性炎症・腸内環境の乱れは、皮膚のバリアやかゆみにも関係します。
    → だからクローバーは、口腔ケア=全身ケア+腸活として設計します。


4|クローバーの診断

  • 口腔内視診・触診歯周ポケット測定

  • 歯周病菌のレベルチェック

  • 全身チェック(血液・腎心評価など)で安全な麻酔計画


5|治療:機械で“落とし”、組織を“守り”、再発を“防ぐ”

基本は麻酔下での専門処置です。無麻酔での表面スケーリングは、歯肉縁下が残り再発・悪化の原因になるため推奨しません。

  • スケーリング(超音波)+ルートプレーニング:歯肉縁上・縁下の歯石とバイオフィルムを除去

  • ポリッシング:再付着を抑えるため表面を滑沢化

  • 抜歯(重度)/疼痛管理

  • 低出力レーザー(全身麻酔下):炎症・疼痛の軽減、治癒促進の補助療法として実施

  • 抗菌薬必要な症例に限定(重度感染・骨関与・全身症状など)。安易な連用は腸内細菌を乱し、耐性菌リスクを高めます。機械的デブリードマンと在宅ケアの徹底が軸です。


6|在宅ケア:毎日30秒からの“再発予防”

① 歯みがき

  • 最初はガーゼ→慣れたら犬用歯ブラシへ。歯ブラシの選定も慎重に行いましょう。

  • 角度は45°、歯周ポケットに当てるイメージで小刻みに。力を入れ過ぎずに。

ERDジェル(当院推奨/エリスリトール配合)

  • 歯面に塗布して歯垢の付着を抑えるサポート。歯周病菌のバイオフィルムを破壊、増殖を抑える。

  • キシリトールではありません(犬に有害)。エリスリトールを採用。

  • 歯みがきと併用で口腔環境のリセット習慣に。

③ デンタルガム・おもちゃ

  • 歯みがきの補助として。選定はご相談ください。アレルギーなども考慮して考えます。

④ 腸活(再発しにくい口腔へ)

  • プロバイオティクス+プレバイオティクスで腸の土台づくり。

  • 良質なたんぱく質、過剰な糖脂質は控えめに。

  • 皮膚トラブルがある子は食事と腸活設計を一緒に見直します。

“1日30秒×毎日”が最強。頻度は質を超えます。


 

7|八潮市・草加市・三郷市の飼い主さまへ

口臭が気になる/歯がぐらつく/食べ方が変わった… そのサイン、見逃さないで。
クローバーは、麻酔下の確実なクリーニングと低出力レーザーの補助、在宅のERDジェル活用、そして腸活までトータルでサポートします。

「歯がきれい」=「体が整う」
口腔から全身・腸・皮膚まで、わんちゃん丸ごとを健やかに。まずはお気軽にご相談ください。


犬・猫が吐いたらどうする?--原因と受診のタイミングを「3つのレンズ」で見る|八潮市のペットクリニッククローバー

こんにちは。八潮市のペットクリニッククローバー、院長の藤井和恵です。

「吐いたけど元気そう」—様子を見てもいいかな?実はここに落とし穴があることも。。。

吐いた直後にケロッとして見えても、体の中では脱水や電解質のズレが進むこともあります。
今日は、西洋医学/中医学/腸活の3つのレンズで、犬猫の嘔吐を分かりやすく解説してみます。


1⃣ 原因を立体視する:3つのレンズ

 西洋医学のレンズ(臓器と病名で考える)

  • 胃腸由来:急なフード変更、食物アレルギー、食べすぎ・早食い、膵炎、胃腸炎、毛球(猫)

  • 全身病:腎不全・尿路閉塞(特に猫)、糖尿病、甲状腺・副腎のトラブル、心筋症、腫瘍

  • 感染・寄生虫:細菌性胃腸炎、ウイルス性胃腸炎、回虫・ジアルジア・コクシジウム

  • 中毒・誤食:チョコ、タマネギ、ユリ(猫は厳禁)、ヒモ/おもちゃなど異物

  • 要注意サイン

    • 朝だけ黄色い液を吐く→空腹時胆汁嘔吐症候群の可能性(就寝前の少量給餌で改善することも)

    • 吐けないのにえずく・よだれ・落ち着かない(犬)胃拡張捻転症候群の緊急疑い

    • 猫が24時間以上食べない肝リピドーシスのリスク(早期受診)

中医学のレンズ(流れとバランスで考える)

  • 胃気不降(いきふこう):胃の気が下に降りず、上へ逆流=嘔吐。

    • 引き金:冷え・油っぽい食事・ストレス・食べすぎ。

  • 肝気犯胃(かんきはんい):イライラ・緊張で肝の気が胃を乱す=食後すぐ吐く、げっぷ。

  • 痰湿・食滞:ベタつく嘔吐、食欲不振、舌苔が厚い。

  • 寒熱の見極め:冷えると悪化(寒)、熱感・口渇・赤い舌(熱)。

  • ケアの方向性(例)

    • 温中和胃(冷えタイプ):チキンスープ風のぬるめスープを少量頻回で。

    • 理気和胃(ストレスタイプ):香りの穏やかな食材(陳皮相当の柑橘皮エキス等)を獣医指導の範囲で。
      ※漢方・生薬は動物用として獣医の管理下で行いましょう。

 腸活のレンズ(粘膜と微生物で考える)

  • 腸は“免疫の司令室”:嘔吐は腸内細菌バランス乱れの警告でもあります。

  • まず守るべき3R

    1. Rest(休める):消化にやさしい少量頻回の食事へ切替(猫は断食NG)。

    2. Rehydrate(潤す):こまめな給水/経口補水(指示範囲で)。

    3. Restore(整える):適切な「プロバイオティクス+プレバイオティクス(例:ケストース)」で菌の土台づくり。

  • 粘膜サポート:L-グルタミン、可溶性食物繊維(過量注意)—個体差に合わせて設計

はっとするポイント
「吐いた=胃だけの問題」ではありません。腎・内分泌・ストレスまで一本の糸でつながっています。
だからこそ、“薬だけ”でも“サプリだけ”でも足りない。3つのレンズの重なりで原因に届きます。


2⃣ 受診のタイミング:迷ったらこのチェック

  • 1日に2回以上の嘔吐が2.3日以上続く/水を飲んでもすぐ吐く

  • 血が混じる・コーヒー残渣様/黒いタール便

  • ぐったり・発熱・震え・強い腹痛

  • 異物誤食の可能性/ユリ・薬・農薬など中毒疑い

  • 子犬・子猫/高齢/持病あり

  • 猫が24時間以上食べない(緊急相談を)


3⃣ おうちでまずできること(※軽度で元気がある場合)

  • 食事:犬は“消化しやすい低脂肪”を少量頻回、猫は高たんぱくを切らさない(絶食しない)

  • 水分:常温の水を少しずつ(一気飲みはNG)

  • やめておくこと:自己判断の整腸剤・鎮痛薬、人用吐き気止め、長時間の絶食(特に猫)

  • 記録:吐いた回数・タイミング、食べたもの、嘔吐物の写真を保存(診断に有用)

はっとするポイント
「吐いたから今日は断食」—猫には禁物。 それ、肝リピドーシスの引き金になることがあります。


4⃣ クローバーの診察フロー(安心と納得のために)

  1. 丁寧な問診:食事・環境・ストレス・体質(中医学的視点も)

  2. 検査:(血液/便/画像(X線・エコー)で危険サインを先に除外
             
    寄生虫の有無は意外と軽視しがちですが、とても重要です。通院の際は新鮮な便を持っていきましょう!

  3. 治療

    • 西洋医学:制吐・胃粘膜保護・点滴・原因治療

    • 中医学:体質に合わせた“気と胃腸”の調整

    • 腸活:プロ/プレバイオティクス設計、粘膜サポート、食事プラン

  4. 再発予防プラン:朝の胆汁嘔吐への就寝前スナック、ストレスケア、個別の腸活ルーティンまで。
            検査等で原因がはっきりわからない場合は、行動診療などをお勧めすることもあります。


5⃣ まとめ:嘔吐のゴールは「吐かなくなること」じゃない

症状が止まることは通過点です。
“なぜ吐いたか”を特定し、もう一度起こさない体に戻すのがゴールです。
クローバーは、西洋医学の確かさ中医学のやさしさ腸活の再発予防を重ね、あなたの子の“ちょうど良い”治療を一緒につくります。

迷ったら、写真とメモを持ってご相談ください。
はっと気づける診察で、今日の不安をほどいていきましょう!!



当院は予約制になっております。
気になることがありましたら、お早めにご相談ください♪

TEL 048-998-5656 



アトピー性皮膚炎は単なるアレルギー疾患ではありません

八潮市・草加市・三郷市の動物病院 ペットクリニッククローバー 院長の藤井和恵です。

私たちが日々診察の中で向き合っている「犬のアトピー性皮膚炎」についてお話しします。

「うちの子、アトピーなんです」
「検査でアレルギーが出ました」

このようなお話を受けることがありますが、実は“アトピー性皮膚炎=アレルギー”という単純な構図では説明できないケースが多くあります。
アトピー性皮膚炎は、アレルギーだけではなく、さまざまな原因が関わる“多因子性疾患”
そのため、診断にも治療にも、丁寧で時間をかけた対応が必要となります。


 皮膚のトラブルは「原因の見極め」が大切

私たちが皮膚病を診るとき、ただ「痒みがある」「赤くなっている」などの症状だけで判断することはありません。

特にアトピー性皮膚炎と診断される子の場合、以下のような複数の要因が関係していることが分かっています。

✅ 主な関与因子はこの3つ

  1. 環境アレルゲン(特にハウスダストマイトなど)

  2. 皮膚のバリア機能の異常

  3. 皮膚常在菌のバランス異常(菌交代)

これらが複雑に絡み合いながら、皮膚の痒み・赤み・脱毛といった症状を引き起こしています。つまり、環境中のアレルゲンがトリガーにはなっているものの、
“皮膚そのものの弱さ”“菌の乱れ”といった内的な要因も大きく影響しているのです。


診断には時間がかかる理由

「アトピーですか?すぐわかりますか?」というご質問をいただくこともありますが、アトピー性皮膚炎の診断は除外診断といって、他の病気を丁寧に排除していくことが基本です。

例えば…

  • ノミアレルギー性皮膚炎

  • 食物アレルギー

  • 膿皮症やマラセチア皮膚炎(二次感染)

  • 内分泌疾患(甲状腺機能低下症など)

これらと症状が似ているため、すぐに「アトピー」と決めつけてはいけないのです。
飼い主様と一緒に生活環境や食事、発症時期や年齢、過去の治療歴なども丁寧に見直しながら、必要な検査やトライアル治療を重ねていきます。


 重症度の評価は治療の第一歩

アトピーと診断された場合でも、症状の重さ(重症度)によって治療内容は大きく異なります。

重症度 症状の特徴 主な治療方針
軽症 限局的なかゆみ、赤み 外用療法や保湿を中心に経過観察
中等症 広範囲への拡大、繰り返す悪化 内服薬とスキンケアの併用
重症 全身のかゆみ、脱毛、生活の質(QOL)の低下 免疫抑制剤、生物学的製剤などを含む長期計画

当院では、かゆみスコア(VAS)や皮膚の見た目(CADESI)なども参考にしながら、毎回の診察で状態を数値化・記録しています。
これにより、「良くなっている」「今は安定期」「再燃の兆候がある」といった変化にもすぐに気づくことができます。


 治療は“長く付き合うもの”だからこそ

アトピー性皮膚炎は完治する病気ではなく、「コントロールする病気」です。完治はないと思っています。

その子にとって最も快適で、生活の質が保たれる状態をキープすることが治療のゴールです。
そのため、治療薬だけに頼らず、
 

  • 日々のスキンケア

  • こまめな環境整備(ダニ対策など)

  • 体質に合わせた栄養管理

  • 皮膚バリアを支えるサプリメントや漢方ケア

など、生活全体を通してのケアが非常に大切になります。


 中医学・腸活の視点からもサポートしています

クローバーでは、皮膚科診療に中医学(漢方)や腸活の考え方も積極的に取り入れています。

「皮膚は内臓の鏡」と言われるように、腸内環境の乱れや体の中のバランスの乱れが、皮膚に影響を及ぼすケースも少なくありません。
実際に、当院では乳酸菌・プレバイオティクスのサプリや、体質に合わせた漢方薬を取り入れることで、薬に頼りすぎない優しい治療を目指しています。


 最後に:大切なパートナーと、心地よく暮らすために

アトピー性皮膚炎と向き合うことは、時に根気が必要です。
でも、それは「あなたの愛犬のためにできることが、まだまだたくさんある」ということでもあります。

痒みで眠れない、遊べない、ごはんに集中できない…。
そんな毎日から少しでも解放されるように、クローバーでは飼い主さまと一緒に考え、寄り添い、最適なプランを見つけていきます。

「薬だけじゃなく、体質から見直してあげたい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談くださいね


犬の膿皮症は夏に多くなります。再発予防は?クローバー式スキンケアのすすめ

八潮市のペットクリニッククローバー、院長の藤井和恵です

「赤いブツブツができてる」「フケやかさぶたが気になる」「洗ってもすぐに臭いが出てくる」
そんな皮膚トラブルのご相談、実はとても多いんです。

その中でもよく見られるのが「膿皮症(のうひしょう)」という細菌性の皮膚炎。(実際に菌が感染しているというよりは皮膚の常在菌のアンバランスが起きているのです。)
繰り返しやすく、慢性化しやすいため、根本からの見直しがとても大切な病気です。

今回は、膿皮症の症状・原因・治療・予防、そしてクローバー独自のケア方針まで、わかりやすくご紹介します。


dogこんな症状、ありませんか?

  • 小さな赤いポツポツ(丘疹)

  • 膿がたまった発疹(膿疱)

  • フケ・かさぶた・脱毛

  • 皮膚のベタつきやにおい

  • 強いかゆみで舐めたりかきむしる

特に、お腹・内股・わき・背中など被毛が薄い部分に出やすいです。


sign03なぜ膿皮症になるの?

膿皮症は、皮膚に本来いる常在菌(主にブドウ球菌)が異常に増殖することで起こります。原因としては…

  • 食物や環境によるアレルギー(アトピー性皮膚炎)

  • 皮膚の状態に合わないシャンプーによるバリア低下(刺激の強いシャンプーでの場合です。低刺激のシャンプーであれば問題はないです。)

  • ホルモン疾患(甲状腺・副腎など)

  • 傷や虫刺され(気にして掻きすぎてしまったなど)

  • 湿気・不衛生な環境(シャンプー後の乾かしがうまくできていないなど。)

中には、免疫力の低下や腸内環境の乱れが関係しているケースもあります。


cloverクローバーの診察の考え方

皮膚病は見た目だけでは判断できません。
当院では、以下のようなステップで丁寧に診察します:

  • 皮膚の状態確認(顕微鏡検査・細菌培養など)

  • 体質・食事・生活環境の聞き取り

  • 必要に応じて血液検査やホルモン検査

そして、その子に合ったスキンケアや体質改善の方針をご提案します。


hospital抗生剤は、使いません(原則)

クローバーでは、皮膚トラブルに対する「安易な抗生剤の使用」は推奨していません

どうしても必要な場合は、
薬剤感受性検査を行い、適切な種類・期間で最小限にとどめます。

抗生剤の乱用は耐性菌のリスクを高め、将来の治療を難しくしてしまうからです。


だからこそ大切なのが「スキンケア」

当院では、スキンケアの徹底を治療の柱にしています。

  • 抗菌・保湿バランスを考えた薬用シャンプー療法

  • わんちゃんの体質に合わせた保湿剤や外用薬

  • 自宅でできるやさしいケア方法を丁寧にお伝え

さらに、当院ではメディカルトリミングも併設。
皮膚病のわんちゃんでも、安心してトリミング・スキンケアを受けていただけます


クローバー式・お手入れサポート

皮膚に悩む子のために、当院では独自の「皮膚ケアプログラム」をご用意しています。

  • 定期的な皮膚チェックとアドバイス

  • シャンプー指導+使用製品のご提案

  • 食事・サプリ・中医学的ケアも組み合わせたトータルケア

「またできちゃった…」をなくしたい。
そんな想いで、わんちゃんと飼い主さんに寄り添います
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おうちで気をつけたいこと

  • シャンプーは膿皮症の子は3日ないし4日に1回、獣医師の指示に従って行います

  • しっかりすすぎ&優しく乾燥(ドライヤーは低温で)

  • ブラッシングで通気と清潔をキープ

  • 湿気・暑さ対策(除湿・通気)

  • 自己判断で治療をやめないで!


予防のポイント

  • 皮膚の健康は「体の中から」整える意識を

  • 食事の見直し(アレルゲン・脂質バランスなど)

  • 太りすぎや腸内環境の乱れにも注意

  • 高温多湿な季節は特にこまめなケアを

  • 年に1回以上の皮膚健診がおすすめです


よくあるご質問

Q. 市販のシャンプーで治りますか?
→ 根本的な治療にはなりません。使い方や種類選びが重要です。ご相談ください。

Q. 繰り返すのはなぜ?
→ 皮膚表面だけでなく、体質やホルモン、食事、腸内環境など多くの要素が関係しているためです。

Q. うつる病気ですか?
→ 人や他の犬にうつることはまれですが、細菌培養にて人にも強い感染を持つ細菌が検出されることもあります。必ず細菌培養を行いましょう。


まとめ

膿皮症は、「かゆい」「赤い」「またできた」だけで終わらせてはいけない皮膚トラブルです。
クローバーでは、原因を見極め、必要最小限の薬で、スキンケアと体の中からの改善を目指します。

「何度も繰り返す」「薬を使いたくない」
そんな思いを持つ飼い主さんこそ、ぜひ一度ご相談ください。


膝蓋骨脱臼は手術しか方法はないのでしょうか?

八潮市・草加市・三郷市の動物病院  ペットクリニッククローバーです。

トイサイズの犬はお膝が悪い子が多いですね。

よく聞く「パテラ」というものです。

パテラ(Patellar)は「膝のお皿の骨」のことです。正しくは「Patellar Luxation」となりますhappy01 

膝関節を構成する膝蓋骨が、本来あるべき溝(滑車溝)から外れてしまう状態を言います。
小型犬は、内側脱臼、大型犬は外側脱臼が一般的に多いです。


グレード分類(グレード1〜4)

グレード 症状・特徴
1度 指で外せるが自然に戻る。ほぼ無症状。
2度 外れることがあるが、自分で戻せる。スキップ歩様あり。
3度 常に外れており、自力で戻せない。歩き方に明らかな異常。
4度 完全に脱臼し整復できない。O脚のような変形あり。

よくある症状

  • スキップするような歩き方

  • 後肢をピョンと上げて、後ろへ伸ばすような仕草をして一瞬歩くのをやめる

  • 足をつかない、痛がる キャンキャンと痛がる子もいれば、足は挙げているが鳴いたりはしない子もいます

  • 脱臼グレードが進行すると関節炎や変形性関節症になっていきます
     


好発犬種(特に内側脱臼)

  • トイ・プードル

  • チワワ

  • ポメラニアン

  • ヨークシャー・テリア

  • パピヨン など


治療法

軽度(グレード1〜2)
 ・体重管理
 ・滑りにくい床材への変更
 ・サプリメント(関節保護)
 ・筋肉トレーニング(太ももの筋肉強化)
 ・漢方・鍼灸など補助療法も◎

中〜重度(グレード3以上)
 ・外科手術が必要になることも(滑車溝形成、骨の矯正など)


日常生活でできること

✅ フローリングにマットを敷く
✅ 抱っこの上げ下ろしはゆっくり
✅ 肥満予防(体重1kgで膝の負担は約3倍)
✅ 高いところに登らせないよう工夫
✅ 適度な運動で筋力維持
✅ ジャンプは極力控える


ポイントまとめ

  • 小型犬に多い生まれつきの膝関節のトラブル

  • グレードに応じたケアと予防が重要

  • 放置すると関節炎や歩行障害に進行することも

  • 早期発見・早期ケアが大切!

    クローバーでは、筋膜ケアをすることで特に太ももの内側の筋肉を柔らかくし、膝への負担を減らします。また体全体のゆがみも整えて
    正しい姿勢になるようにします。(メディセルケア)
    メディセルは、プロのアスリートや競走馬にも使用されている筋膜リリース機器で、ペット向けに開発されたものがメディセルケアドッグ」です。膚を吸引することで、筋膜の癒着を剥がし、血行やリンパの流れを改善することで、様々な不調を緩和する効果が期待できます。

  • かかりつけの先生に手術しかないと言われた、手術したけど何となく足を気にしている、サプリメントを飲んでいるけどあと少し何かしてあげたいなど、
    気になることがおれば当院にご相談下さい!


血液検査の結果から栄養分析(解析)も行っています。

〜クローバーでは臓器だけでなく、体の栄養状態も診ています〜


ペットクリニッククローバーでは、皮膚や消化器のトラブル、慢性疾患や年齢による体調の変化を
ただ“症状”として見るのではなく、動物たちの体の“声”として受け止め、原因を深く掘り下げる診療を大切にしています。


特に注目しているのが「血液検査から読み取る栄養状態のバランス」です。
実は、いつもの健康診断や病気の精査で行う血液検査の中にも、栄養バランスの乱れを示すサインがたくさん隠れています。


「貧血と言われたけど原因がはっきりしない」
「皮膚や被毛のトラブルが治りきらない」
「年齢のせいかな?と思うような元気の低下」
「血液検査や健康診断では異常はないと言われたけど、不調が続く」


このような状態の背景に、ビタミンやミネラル、タンパク質などの不足や吸収の不良、
慢性的な炎症による栄養消耗が潜んでいることも少なくありません。


クローバーでは、通常の血液検査データをさらに深く読み解くことで、
✔ どの栄養素が足りていないか?
✔ どの臓器がどれくらいの負担を受けているか?
✔ エネルギー代謝がスムーズに行われているか?
✔ 酸素や栄養を届ける「血の質」はどうか?

といった“見えにくい不調”を明らかにし、その子に合ったケアや食事、サプリメント、漢方の提案に活かしています。

これは単に「数値が基準値内かどうか」を見るのではなく、
「項目どうしの関係性」「体全体のバランス」「栄養と臓器のつながり」まで考慮する“統合的な見方”です。

たとえば、ALT・AST・ALPという肝臓の数値のバランスから
「代謝のエネルギーが落ちていないか」「ビタミンB群の消耗がないか」を見たり、赤血球数と蛋白値の関係から
「隠れた慢性炎症やタンパク不足」を推測するなど、一歩踏み込んだ読み取りを行っています。


このような「栄養診断」は、
・なかなか改善しない慢性の症状(下痢や嘔吐を繰り返す)
・皮膚トラブル
・腸内環境の乱れ
・高齢期の体調管理
・手術前後の体力サポート
・慢性疾患と向き合う生活の質の向上
において、非常に大きなヒントになります。

そしてこの栄養診断は、「漢方・中医学」の視点とも相性が良く、
必要に応じて「気血水」のバランスや「体質(虚・実・寒・熱)」の情報も合わせて、
よりオーダーメイドなケアへとつなげています。



動物たちは、自分の不調を言葉で伝えることができません。
だからこそ、血液検査を「ただの数値」ではなく、
「体からのメッセージ」として受け取り、丁寧に耳を傾けることがとても大切です。

クローバーではこれからも、“臓器の診断”にとどまらず、“栄養とバランスの診断”を通して、
動物たちの本当の健康をサポートしてまいります。


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