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ブログ 獣医師コラム: 2022年7月

身体は全てつながっている


ペットクリニッククローバーの宮良です。


猛暑猛暑で、体調不良のペットちゃんたちが増えていますねsadsweat01


人が思っている以上に、動物たちの体はあっという間に大きな変化をします。


今年は特に熱中症による下痢といった消化器症状が多いです。
少しの時間のお留守番でも冷房はしっかり25~26℃で設定してからのおでかけをお願いしますsign01
万が一、下痢や嘔吐の症状と共に元気消失などありましたら、はやめに診察のご予約をおすすめします。





今回は、消化器症状のつながりで、先日逆に便秘で来院された患者さんのお話をします。

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20歳近いお歳の猫ちゃんで、飼い主様からのお話によるとここ数日ウンチが出ない。
何度もトイレの中でしぶっているがうまく排便できずにその後ぐったりしてしまっているということ。

まずお腹を触ってみたところ、ゴツゴツとした便が触診できました。他に腫瘍や閉塞の可能性がないかレントゲン検査も実施させて頂きました。
その際のレントゲン写真が上↑になります。

ゴロゴロと丸い形をしたものが便で、直腸内にも溜まっている状態で苦しそうですsweat02


高齢の子なので可能な限り負担を少なくかつ早く摘便・投薬処置をしたところ、
便が出て腸の動きも再開しはじめて自力で排便を始めることが出来るようになりました。

今回の子の便秘は、純粋に便秘だけではなくおそらく腰の骨の変形からの痛みなども原因となりトイレがだんだんおっくうになってしまって腸内で便がしだいに固くなっていたのもあるのかなと思います。

繊維素の少ないフード、毎日の飲水量、その他年齢や、上記のような体の痛み、また、腎臓病や毛玉など様々な理由から便秘は引き起こされますが、その原因を見つけて根本から改善してあげる事で症状の緩和は見込めます。

また、中医学で言う生薬(漢方)にも胃腸などの臓器の血流を良くしたり、臓器そのものの機能にエネルギーを補うものもあります。
それらを用いて、身体の根本から補ったり、悪いものを取り除いたりしてくれる治療もこういった症状の子で良い効果を得られる事が多く、ご好評頂いております。漢方治療についても是非ご相談頂けたらと思います。


当院は完全予約制となっております。
ペットクリニッククローバー
☎048-998-5656



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